2003年3月25日

肥後物産通信3月号 規格改訂のお知らせ

【規格改訂のお知らせ】
◎熊本県品種「ひのみどり」製品畳表検査規格が、
平成15年3月1日より施行する事になりました。
産地では1枚切りにおける短尺というキズが絶えなかったため、
これらのキズをなくすために規定を30cmのばし、
20.0mが20.3mに変わりました。

※ただし、切物の場合はこれまでの規格通りの裁断になります。
また縦糸が特に綿糸の場合、時間が経つとともに1割くらい縮む特性がありますので、
生産段階では20.3mですが、流通段階では連続物で必ずしも20.3mあるわけでは
ありません。
1枚切りにおける短尺というキズをなくすことが目的ですのでご理解下さい。

また時間の経過と共に「生地が締まる」と言われる事も、
縦糸が一部関係していると思われます。

◎改訂県畳表検査規格表で改訂された事項
  1)麻経表の三等を廃止
  2)綿経表の特等重量を
    本間1.77kg→1.90kg、
    五八1.57kg→1.70kgに変更
3)三六表を追加。
  4)経糸規格に合成繊維糸を追加。
  5)特殊麻経表規格について
    ・等級を『秀』と表示する。
    ・重量 2.10kg→2.20kgに変更。
    ・耳毛の長さ 
     10cm → 本間12cm±2
           三六11cm±2
           五八10cm±2


【寄せられた質問】

Q:これまで流通していたひのみどりは、
  今度の新しい商品名でいうとどれに相当しますか?
A:「ひのさくら」に相当します。

 ◎ひのさくら
  基本的に切物で検査を受けて、1枚ずつ印鑑を押します。
  ただし、農家の生産前に注文が長物の場合、長物でも検査可能

 ◎ひのさやか
  切物でも長物でも検査可能 

(以上は、農協市場の製品に限ります。)

【ちょっと小話】

今月(3月)、福岡の花ゴザを扱う業者の方が複数ですが4年ぶりに
「外し藺」を取りに来られました。

「外し藺」というのは、畳表を切って端を結ぶときに少しイ草を取り、
そのときに外したイ草を「外し藺」と自社では言っています。
主に外し藺は、花ゴザに使われるそうです。

「安い中国産があるのに、どうして今頃とりに来られたのか?」
と業者さんに話を聞いたところ、
「中国のい草で試したが、国産のイ草でなければきれいに織る事は出来ない。」
「中国のい草だと、草に粘りがなくポロポロと折れてしまう。」
との事です。台風の被害以来の3年半前のものでも、まだ粘りは健在のようでした。

「外し藺」は一度畳表に織っているため草がよれており、再度、
水に浸してそのよれを伸ばし、再び製織されるため草の粘りが特に必要のようです。
もちろん国産にも粘りの足りないものや、逆に他産地でも粘りのあるものと、
それぞれにあると思いますが、全般にまだ国産は粘りや草の充実度は
あるのだなと改めて感じた次第でした。

投稿者松永:2003年3月25日 13:12

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