2005年11月24日

肥後物産通信11月号 耐久性についての質問回答

【産地状況】
11月の後半となり、産地ではイ草の植え付け作業が行われています。
農家では、これから12月中旬までイ草の植え付け作業が続き、織機が止まる所が
多くなります。
植え付け写真

◎市場動向
 ・先週(15~18日)農協市場の出品枚数は一日平均9,500枚、最盛期の2割減と
  なりましたが、今週では約4割減となっているようです。
 ・織りと仕上げの良い農家の製品は入札前に高値で取引されています。

◎い草の製織状況
 ・専業農家やポット栽培農家で製織が行われますが、全体の1割にも満たない
  程と思われます。

◎売れ行き
 ・相対品の麻物を中心に動いています。
 ・本間糸が全般に、また五八太麻の比から桜クラスの製品が少なく、
  注文に対して出荷が多少遅れ気味です。

【畳表の耐久性について、下記の質問を頂きました】
------------------------------------------------------------------------
最近高気密住宅やオール電化・暖房畳等で畳表の損傷がはげしい環境になってお
りますが畳表の含水率がどの程度になれば損傷がはげしくなるのでしょうか?
お客さんへのアドバイスをするために知っておきたいのですが・・。
------------------------------------------------------------------------
上記ご質問の件について、熊本県い業研究所に問い合わせてみましたが、
ご質問内容に対する明確な資料、データはないとの事でした。
しかしながら、質問に対するアドバイスは頂けましたので、私どもの考えを
含めまして報告させて頂きます。

◎含水率の点から(畳表計測用水分計による)
・含水率10%以下(農協市場出品時点)では摩耗しやすいが、長期保存には
 適している
・含水率14%以上(カビが発生する前)では非常に摩耗に強いが、保存には
 適さない

◎損傷が懸念される状況
・暖房器具・暖房畳等による急激な環境変化
・冬場の湿度が低い時期での敷き込み
・製畳されて間もない畳表を敷き込まれた場合

◎損傷への対応
・加湿器等を使用しある程度の湿度を保つ
・冬場など乾燥のきつい時期の敷き込は、古草など外気に馴染んだ畳表を使用する
・適度な換気を行い、外気に馴染ませる

◎提案
ご存じかと思いますが、畳表は自然の湿度調整機としての機能があります。
暖房器具等による急激な環境変化には対応できない面もありますが、それは
人間といえど、あまり乾燥がきついと喉を痛めてしまう事と同じなのではない
でしょうか。
その際、加湿器等を使用し対応するのと同じで、畳表もある程度の湿気を与える
と自然に取り込み、耐久性を増す事になります。
お客様には、損傷の早さ、またカビの発生など、畳表の状態から室内の環境
を説明し、お部屋の健康のバロメーターとして提案されてはいかがでしょうか。

【お知らせ】
 ・熊本の学生がデザインした日よけ幕とのぼり旗の販売を行っています。
 ・価格は下記の通りです。
  日よけ幕@4000
  のぼり旗@800
 ・お問い合わせは当社までご連絡下さい。

投稿者松永:2005年11月24日 09:50

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.higobussan.co.jp/mt/mt-tb.cgi/36

2005年11月21日

植え付け写真

手植え
機械植え
teue.jpg kikaiue.jpg

投稿者higo:2005年11月21日 17:54

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.higobussan.co.jp/mt/mt-tb.cgi/514