2006年1月20日

肥後物産通信1月号 新春熊本状況報告

【産地状況】
1月中旬となり、生産農家では畳表の製織が再開されています。
農協市場は1/11日より初市が開催されましたが、本格的な畳表の
出品は来週(23日)からとなるようです。
生育状況

【新春熊本状況報告】
◎作付面積
正式な集計が出来ておらず予想として農協担当者に聞きました。
・竜北地区: 約2割減
・鏡地区: 約2割減
・竜中地区: 約1割~約2割減
・平和・金剛地区: 約1割減
・千丁地区: 約2割減(自社予想)

熊本県全体の作付面積は約2割減と予想されます。
今後の生産枚数は農家戸数が減っている分の減少が予想されます。

「作付面積が減っている理由」
・生産農家の減少。
・昨年イ草の収量が多かった為。(2割程増収の為)
・試行錯誤で野菜などを作り、イ草の作付を減らす。
・苗の生育不良(特にひのみどり品種)により、やむなく減反した。

◎原草の消化率
農協担当者に聞きました。
・竜北地区: 約5割
・鏡地区: 約5割
・竜中地区: 約5割~6割
・平和・金剛地区: 約5割
・千丁地区: 約5割(自社予想)

17年度産のイ草は、刈取り当初は雨が少なくイ草の伸びが心配されましたが、
7月に入り梅雨の降雨から草丈が伸び収量が多く、一反当たり平均400~450貫
(1貫=3.75k)くらいの収穫量となり、去年より約2割程増となっています。
今年は全体的に約5割程度の消化となっていますが、収量が多かったため
全般に例年より多く残っていると思われます。

◎品質について
(9月~12月の畳表)
今年の中間~遅刈りのイ草は、7月の降雨のため急激に伸び少々柔らかく根上
(根白)がありました。9月期に選別などの調整が行われ、10月には良質な
製品が多くなりましたが、実入りがもう少し欲しいところでした。
草の耐久性は品種に関わらず、一つの目安として、裏毛がポロポロ折れるかで
計られると思います。

(今後の予想)
中間、早刈りのイ草は、前半天気が続き堅いイ草が収穫されました。
今後は例年より実入りの良い畳表が製織される事が予想されます。
一方、在来種の古芽に大きめの花が付いているようです。花が大きい分、選別の
ときに取れるかもしれませんが、下物の畳表には花が付くことも予想されます。

◎製織状況
農協市場の新草出始め7月~12月までの経済連集計によりますと、
畳表生産枚数は16年度と比較し、約1割減となります。
「主な原因として」
・衆議院選挙や市町村合併による選挙があり製織が止まった。
・収量が多く刈り取りが遅くまでかかった。
・農家戸数の減少。
などが考えられます。

◎偽装問題への対策
昨年は特に社会全般に偽装問題が大きく取り上げられましたが、
熊本産地における現時点での偽装問題への対策として、
1.縦糸に熊本県の証糸を入れる
2.国産シールに割印をする
3.産地問屋の社名入シール貼付
などが行われています。
しかし「2.国産シールに割印をする」などはまだ徹底されていないのが実情ですが、
契約農家に対しましては、徹底するよう弊社では取り組んでいるところです。
他、個々の農家、問屋の工夫がなされた対策が行われていると思います。
本年も熊本産地農家の偽装のない、本物の商品提供を心がけていきたいと
思いますので、よろしくお願いします。

投稿者松永:2006年1月20日 09:37

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2006年1月19日

生育状況2006年1月19日

生育状況(手植え)
huukei6_1_19_c.jpg huukei6_1_19_b.jpg
生育状況(機械植え)
huukei6_1_19_a.jpg huukei6_1_19_d.jpg

投稿者higo:2006年1月19日 18:06

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