2010年2月24日
肥後物産通信2月号「私達の考える産地の課題と取り組みについて 」
1月、2月は消費地の畳屋様が産地に来られる機会が多くあります。
その際、報告致します内容について、取り上げました。
1、平成22年産地概要
・作付面積は昨年984.9haから約1割減反の約880haになるようです。
・農家戸数は前年733戸から約7%前後減少の約680戸になるようです。
・原因として国産需要の減少による価格低迷があると思います。
2、産地の課題
生産農家の減少が大きな課題と捉えています。畳表価格低迷の原因は大きくは中国産の
輸入という要因があると思いますが、私たちが対応出来る課題の1つに、消費者の「畳表の
品質と価格の関係がよく分からない」という声に、分かりやすく応えていないのではないかと
考えます。品質の違いがよく分からなければ、多くの人が価格の安い方を選ばれると思いま
す。そうすると生産者が品質の高いものを生産しても、それが正当に評価されず、価格低迷
につながってしまうのではないかと思います。
もう1点は業界紙でも取り上げられましたが、国産の生産能力350~400万枚以上に国産
が出回っているのではないかという偽装問題があると思います。これらが国産の価格を引き
下げているのであれば、きちんとした生産者表示が必要と思います。
3、課題に対して私達の取り組み
品質と価格の関係をより伝える取り組みが必要と考え、日常の出荷作業の中にとり入れる
事がこの状況を少しでも改善するのではないかとの考えから主に以下の取り組みを行ってい
ます。
1)「熊本産畳表の品質の見分け方」についてまとめたパンフレットを製作し、畳表の梱包に
1枚添えて発送しております。また弊社ホ-ムペ-ジよりダウンロ-ドして活用して頂け
るようにしています。また見本帳の販売も積極的に行っています。
・品質の見分け方パンフレット
http://www.higobussan.co.jp/500/img/HinsituChigai2.pdf
・熊本畳表 見本入り見本帳
http://www.higobussan.jp/mihoncho/annai.html
2)生産者名の捺印とパンフレット
熊本産として商品を届けられるように畳表には生産者名捺印の徹底をお願いしています。
また了解を得られた生産者では顔写真入り生産者パンフレットを畳表6枚に対し1枚添え
ております。
生産者印鑑 生産者パンフレット
3)生産者名で取引する
商品在庫をネット上で取引先と共有出来るようにしています。生産者名を入れる取引を
業界の標準にして、生産者と畳店をより繋げていけば偽装は少しでも減る事になると考
え、生産者名で選ばれるようにしています。
・国産畳表ネット発注システム http://www.higobussan.co.jp/it/
まだ改善の余地はあると思いますが、より品質の良い畳表が選ばれるように、また熊本で生産
された商品がきちんと届けられるように取り組んでおります。今後とも熊本表のご愛顧のほど、
よろしくお願い致します。
投稿者森岡:2010年2月24日 09:10
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