2007年8月13日

肥後物産通信8月号 新草の工夫

【産地状況】
お盆前の農協市場の出品枚数は1日平均 約8千枚、前年比約20%減となり約3割程度が新草の出品状況でした。
今年は古草の残草が少ないことから、例年より早く新草の割合が増えると思われます。
例年のように新草の表は、まだ染土との馴染みが浅い感じとなっていますが、中には非常に草質の良い品が見受けられ、高値で取引されてる状況です。

 ◎全般的な新草の品質
 草質:梅雨時期に一斉に伸び上がった感があり「若干柔らかい」との声
    があります。
 長さ:全般に平年より長い草となっています。
 収量:全般に平年より収量は多いようです。
 ヤケ:品種によっても異なりますが、全体的に少ないと思われます。
 着花:早刈り在来種では、品種によって着花が目立つものもあります。

【優良農家における新草製織時の工夫】
一般に新草の出始めは、い草と染土のなじみが浅く、気温も湿度も高い時期のため、畳表の色合いが黒っぽく仕上がり、退色も早いと言われます。
しかしこのような時期でも、退色は別として、仕上がりの面では素晴らしい新草製品が入荷しました。なぜ、他の製品より優れているのか?その理由の1つに、最後に刈り取ったものはまだ熱を持っているので、少し熱が冷めた中間刈りのい草を使って製織しているとの事でした。
このような管理をすることで、一般の製品とは明らかに品質が違っています。
もちろん、草の生まれそのものの違いもありますが、管理の違いも表れています。
これらの農家も例年は8月中は古草を製織しますが、今年は残念ながら古草が早く消化したために、このような工夫をして新草から早速織り始めています。

投稿者松永:2007年8月13日 15:51

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