2010年1月15日

肥後物産通信1月号 「2010年  新春熊本状況報告」

新春熊本状況報告

■生産状況
農家では今月10日頃より生産が再開されています。農協市場は1月12日に初市が行われましたが、出品数は少なく、本格的な出品は20日頃の見込みです。また昨年秋同様、
五八麻綿wの中級品以下と五八糸引の生産が少ない状態です。
 
■作付面積
21年産原料藺草の持ち越しが増えたことで、1戸当たりの作付面積を減らす声が多いように思います。また、生産農家戸数(昨年738戸)は、高齢化による自然減(年5~6%減試算)で約700戸を切る状況です。上記2つの影響などから昨年984.9haから約1割強の減反になると思われます。
 
■原草の消化率と流通在庫
21年産が豊作であったため例年より古草の持ち越しは多めで、原草の消化率は5割程ではないかと思われます。流通在庫は、年明けの相場が毎年不透明なこともあり、産地、消費地とも年々少なくなっています。
 
 ■2月以降の状況予測
・2-3月は例年のように生産枚数は多い。
・4-5月は外仕事が始まり、2-3月より少なめの生産。
・6月中旬頃には生産が休止する。供給面では昨年実績では、ほぼ十分ありました。
・7-8月は刈り取りで思うような品が入りにくくなる。入荷はせず、ほぼ在庫だけで販売する状況。
・9月は需要期でもあり、新草を見てみようと注文が増え、相場は強含みで推移すると思われる。
・10-12月は全般に品薄状態で高値維持。在庫はほぼ新草に切り替わる。

*年内に新草で使用される場合は、変退色の問題が年に数件と発生しやすいようです。
そのため、年内使用時は古草が望ましいように感じています。秋の仕入の製品は春以降に使用されることをお勧めします。
 
■新品種について
昨年度の品種の割合は「ひのみどり」54.7%、「夕凪」12.6%、「ひのはるか」8.5%となっています。
新品種「ひのはるか」は遅刈用なのですが、予定より早く伸びたこともあって、実が充実していないまま刈り取られた生産農家が一部で見受けられました。農家によっては堅く実入りの良い草も収穫され、2010年度も実が充実した藺草を収穫されるよう、期待したいところです。
 
■QRタグの普及状況
熊本県では国産(くまもと畳表)と外国産との差別化を図るための取り組みとして「QRコード」の導入が二年目を迎えており、契約農家戸数も309戸と増え、契約タグ枚数も159万枚と増加傾向にあります。
 
■産地問屋としての新しい取り組み
畳店様が一般消費者に表替えの提案を行う際に、実際に現物を見て触って頂き、品質の違いをわかりやすくするツ-ルとして、「見本帳」を作成しました。この見本帳を活用して頂き、品質と価格の関係をご説明して頂ければと思っております。

■営業日のご案内
本年も土曜日は全て営業いたします。
▽詳しくはこちらをご覧下さい。
eigyoubiannai.pdf

投稿者森岡:2010年1月15日 16:51

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