2012年7月17日

肥後物産通信7月号 新草の作柄状況(7月17日現在)

 7月に入り全般に始まったイ草刈りも中盤となってきました。
収穫前には例年より短く感じていた茎長も、梅雨に入り新芽が伸び上がり、先枯れの少ないイ草が収穫されているようにみえます。今回は現在収穫中の生産農家の方々に、現時点での新草の作柄について聞き、まとめてみました。
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千丁町 7月17日撮影

◎草質
 ・在来種は着花も少なく、草質は良好。
 ・2~3月の低温により、当初は生育が遅れぎみで質・量ともに少ないと思われましたが、5月上旬からの晴天続きにより新芽の出芽が良くなり、また積算温度の回復と6月中旬からの梅雨により回復傾向です。
 ・新芽がよく伸びており、例年刈り取りが始まる6月25日になっても、い草の先が青々していました。少しでも実入りを良くしようと、約1週間収穫時期を遅らせて7月2日頃より始めた事で、実入りもいくらか良くなっていると思われます。

◎長さ
 ・例年並の145cm~155cm程度の長さが見込まれますが、 若干短めの田が多いように思います。
 ・歩留まりは思ったほど良くなく、量は若干少なめのようです。

◎収量
 ・前年が不作でありましたが、前年並みから少し多いくらいと思われます。
 ・農薬被害の分も含め、熊本全体では前年並みに近い収量になるものと思われます。

◎水田用農薬被害の影響について
 ・一部の農家では、収穫前に農薬被害のひどい田圃の刈り倒しが行われました。
 ・現在、戸別の差はありますが回復の傾向が見られます。この被害対象分についての収量は前年の約2~3割減と思われます。
 ・品質は2~3番草以下に先枯れ・変色イ草が混入する事から、「長さ選別や製織前のイ草の選り出しに手間を掛けることになるだろう。」との事です。
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農薬被害のイ草(長さ140cm程)

投稿者西:2012年7月17日 19:15

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