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2004年5月19日
有機肥料の種類と使用量(一部の高級畳表生産農家)
1、元肥(一般のい草農家はあまり入れない)
・バーク堆肥(木の皮を粉砕したもの-------1t強/反
・グアノ(リン酸肥料、鳥のフン)---------30kg/反
2、ぼかし肥料(一般のい草農家は入れない)
(綿実粕45%、魚粕45%、ふすま10%)-----300kg/反
<ぼかし肥料の有機成分>
N(チッソ)---5.5~6%
P(リン酸)---5%
K(カリ)-----1.5~2%
3、有機質肥料A(市販品、一般にい草農家に使われる)
(有機質肥料とは、有機質が含まれる肥料)60kg/反
<有機質肥料の有機成分>
N(チッソ)9%(このうち4%が有機を使用したN、残り5%は化成肥料)
P(リン酸)3%(化成肥料)
K(カリ)7%(化成肥料)
4、有機質肥料B(市販品、一般にい草農家に使われる)
(有機質肥料とは、有機質が含まれる肥料)60kg/反
<有機質肥料の有機成分>
N(チッソ)12%(このうち3%が有機を使用したN、残り9%は化成肥料)
P(リン酸)3%(化成肥料)
K(カリ)10%(化成肥料)
5、化成肥料(市販品、一般にい草農家に使われる) 100kg/反
N(チッソ)13%(化成肥料)
P(リン酸)4%(化成肥料)
K(カリ)13%(化成肥料)
*上の1、2が一般の農家が入れない肥料であり、3~5は一般に使われているようです。
有機肥料による畳表のメリット
- 草に粘りが出てくる。
- 粘りがあるため縦糸に従順になり、畳の目がまっすぐになる。
- 表皮細胞が厚い。
- 草内部の繊維構造が密である。
- 表皮のしわが多くなり、表面積は多くなる。
- 摩擦に強い。耐久性に優れる。
- 葉緑素が多い。(大学での研究レポートより)
- 明るい色になる。(生命力が強いと思われる)
- 二酸化窒素等の浄化作用が強い。
- 基本的に新芽の発育を促し、敷き込んでからの黒筋の発生が少ない。
- 有機栽培により、草の根から先まで均一に充実し、品質が均一化する。
- 化学物質が少ないことで人体に対する安全性が高く、アトピー等のアレルギーを引き起こすような害がない。
農薬の種類と使用量
農家が農薬を少なくすると周りの田に迷惑をかけてしまうために農薬の使用量は一般に使われている量と同じになります。
ただ、農薬を使わない栽培方法の研究を進めており、米はすでに無農薬栽培でい草も近く無農薬で栽培予定。
以下はこの農家の使用量です。
1、殺虫剤(シンクイ虫用)
・オフナガーロ(粉剤) 4kg/反
・アルフェート(粒材) 4kg/反
・パタン (粒材) 4kg/反
・ホルトラン(液剤)100cc/反(1000倍に薄めて使用)
・スミチオン(液剤)100cc/反(1000倍に薄めて使用)
*殺虫剤散布は収穫30~40日前に終了
*約1ヶ月で土から消える。(メーカの資料より)
*殺虫剤については、通常の農家と同じ程度使われています。
2、除草剤
・ロロックス 4kg/反
・シマジン 100g/反 (畑用の除草剤)
*除草剤散布は収穫90日前に終了
*1年近く土に残る。(メーカの資料より)
*除草剤については、90日前に終了するため刈取り作業は雑草を取りながらの作業で3日で終わるところを5日かけて行われます。
投稿者higo:2004年5月19日 18:08
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