2014年2月18日

肥後物産通信2月号「産地研修報告(第2回)」

 2月産地研修の第2回目は当初24名の予定でしたが、雪の影響などにより、22名の参加でした。中には全社員で参加して頂いた畳店様もあり、その期待に応えようと第1回目同様に精一杯対応しました。

また前回に参加者の方より頂いた貴重な改善点を生かし、資料に関しては出来るだけ見やすくし、メモ欄を設けるなどを行いました。
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 弊社会議室では、第1回同様この研修における目指す成果について、「畳表の見本を見せながら、数年後に変化する敷物としての価値の違いが買い手によく伝わる知識の習得」とし、基本的な知識の整理を行いました。
 施主様にとってお金を出す価値の違いがどこにあるのか?見本の畳表が数年後に退色したときの品行や耐久性がどのように変化していくのか?
この研修が終了する時には、これらをよく説明出来るという成果を目指しました。
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(吉田様 製織、圃場見学)
 吉田様では製織作業をまず見学し、選別されたそれぞれの段階のい草とその草で織った畳表を見学。その後実際に敷き込んだ畳表がどのように退色しているのかを拝見させて頂きました。10年という年数がたっても黒い筋がなく、皮むけなど皆無でした。
一部でひのみどりは耐久性が心配と言われますが、実入の良いものを選べば品種に関係なく丈夫である事を、これを見れば納得出来ると思います。
今回の見分け方の知識と実際に敷き込んだ畳表の変化を見ることで、自信をもって価値の違いの提案が出来る事に結びつきそうです。

(橋口様 製織見学)
 色変わりが起きないように工夫された作業場でした。このような細部まで気を付けられ徹底しているから産地を代表する製品が出来るものと思われます。
 また4年間寝かせた畳表を拝見させて頂きました。通常の畳表の1年間寝かせたものと変わらないような色の変化にみんなびっくりでした。草質の良いものは、このように年数がたってもほとんど品質の低下が少なく、品質の良いものを施主様への提案する際に、これらの現場をみている事は、大きな自信につながると思います。
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 参加された方々は、ここまで足を運び、生産者の方の様々な取組や年数が経過しても品質があまり落ちない製品を実際に目にすることで施主様に対しての提案力が増したものと思います。
い業研究所様、吉田様、橋口様には忙しい中にご協力頂き、大変有難うございました。

◎研修実施日:2月14日(金)〜15日(土)
◎参加者:22名
◎目的:お客様への価値提案力を高める
◎目的の達成度(平均88.7% アンケート集計)
◎勉強した内容の理解度(平均89.6% アンケート集計)
◎研修内容 http://www.higobussan.co.jp/blog/2013/12/12-12.html

◎コメント
・中身の濃い研修だと思う。特に若い人は畳表の良し悪しの判断基準を持つことができると思う。また農家様に仕上がりのいい表を見せてもらうことにより見る目を養うことができると思う。今後も継続してやっていただければ、業界の底上げにつながると思うので、是非続けていただきたい。(東京都 A畳店)
・農家しか解らないような専門的な知識を得ることが出来ました。これからの営業に活かすことが出来ます。(熊本県 K畳店)
・イグサ農家様のこだわり、熱をもったイグサ作り、畳表作りを感じました。(大阪府 T畳店)
・畳表に対する意識が変わりました。畳屋で長く商売をして来て、知らない事が多くて恥ずかしくなりました。畳屋は、もっと意識を高め勉強しないとだめですね。(山口県 N畳店)
以上のコメントを頂きありがとうございました。
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(注:コメントの畳店様の正式名称はそれぞれ違いますが、ここでは「・・畳店」と表示させて頂きました。)

◎研修を終えて
 寒い中でしたが参加された皆様の熱意と期待を感じました。またご協力頂きました、い業研究所様はじめ生産者の方々のお陰で実現出来ました事に感謝申し上げます。
 今回の研修を通して、少しでも品質の良いものが選ばれて、消費者から「畳はいいね」と評価され、同時に国産需要を長期的に安定的に高め、農家戸数減少の歯止めに少しでもつながればと思います。
これから4月・5月・6月と材料商様のご協力で、それぞれに参加の申し込みを頂いています。2日間の研修会は日程の調整は必要ですが、随時受付中ですので関心のある方は是非ご連絡ください。

投稿者松永:2014年2月18日 05:53

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